2017年10月12日木曜日

中区 / サフラン(2回目)閉店

一回目のフードファイト記録はこちら

■ 食べたもの
ランチAセット 750円
サラダ、スープ、ナン、カレー(サグチキン中辛)

■ 感想
一回目のものすごい疲労感を伴うフードファイトの記憶から、警戒して、今回はナンのバターを抜いていただくようにお願いしました。
先日のモンティマハルの例もあるからね…… 前回バター少な目ライトな仕上がりだったからと言って、油断をしてはいけないのです。
ん?「油断しなくてはいけないのです」?バターといえば油なだけに(寒い)

というわけで、前回から目をつけていたサグチキンをいただきにあがりました。
サラダは小鉢にこんもり。
分量は決して多くはない普通の分量ですが、お皿まで冷え冷えで、お野菜パリッとしていていい感じです。
今日はちょっと暑かったし、サラダ、美味しいです。
黄色いというか橙色っぽい良くある色味のドレッシングなんですが、ほのかにゴマの香りがしました。
このドレッシングも控えめな分量でサラダに対してちょうどよく、なかなか美味しくいただけました。
スープは相変わらずちょっと酸味のある酸辣湯風みたいな具沢山スープ。
これも美味しいし、具材がいろいろ入ってるのが嬉しいですね。
椎茸?っぽいのも入ってた。

そして、ちょこっと遅れて出てきたナンとカレー。
ナンは相変わらず尻尾が折りたたまれて全貌が見渡せない。
とりあえず一目でわかるのは、でかい、厚い、焼き色がきれいでぱりっとしてそう、という三点です。
そして いずれも 正解。

触ると、超熱々、超ふかふか、そして、熱さに耐えて千切ろうと力をこめると パリッと小気味の良いいい音 が聞こえてきます。
食べるとこれまた、さっくりパリパリ、そしてしっとりもっちり。
美味いです。

お味の方は、バターを抜いてもらったせいか、粉の甘みがすごく引き立った素朴なお味と感じました。
塩気はほとんど感じず、ふかふか部分は肉まんの皮というか厚目の餃子の皮みたいなもっちりとしたほんのり甘いあの感じ、それで薄目部分はさっぱりしたクラッカーのような香ばしい粉の香り。
2種の旨味が混在した、大変美味なナンです。

しかしアレだ。
表面のバターを抜いてもらっても、たぶん生地自体にも結構油分が入ってるんではなかろうか。
しっとりもっちりとパリッと感が同居しつつ、断面の見た目は美しい層状。
むっちりとした噛み心地はうどんのような印象も受けますが、肉まんの皮という表現が自分でもぴったりくると思った。
お味は決して重くないのに、ほんと満腹中枢にずどんずどんと来るんだよねぇ……。

数口先にナンをいただいたらもうお腹に重みを感じ始めてしまいましたが、並べて置かれたチキンサグ、こちらも大変美味しいものでした。

一見するとお肉は一口サイズというには少し大きめなものがささやかに二切ほど、あとは少し小さくなってしまった屑肉っぽい切れ端が三つほどで決して豪勢ではありませんが、色の美しさが具材の不満を上手く逸らしてくれる感じ。
ほうれん草の美しい翡翠色に、おネギ、チリパウダーっぽい赤い粉、黄色い生姜の千切りのコントラストが美しい。

生姜が好きなので、飾られた千切り生姜にほくほくしながら、その外見をもうしばし楽しむために生姜は避けつつスプーンを入れたのですが。
ですが。
一口食べたら、生姜の爽やかな風味と鶏の骨部分から抽出されたっぽい出汁味、辛味。
美味しいし、熱々。
できたての熱々ってほんと嬉しい。

ほうれん草のお味とかスパイスの風味っぽいものはあまり感じないのですが、骨っぽい鶏出汁と生姜の爽やかな香りがよく調和して美味しいです。
中辛で、一口目は辛いかなと思いましたが、そんなことはない。チリパウダーっぽい部分を狙って食べなければ、ほんのり程度のささやかな程度の辛さです。
その辛さがまたちょうど良い具合でもあり、熱々なせいもあって、辛口にしないで良かった、とも思いました。
カレー美味しい。
繊維の残りも見えないきれいな緑の完璧なペーストに、なぜかほうれん草の葉の形の残った一片が混ざり込んでたのも、なんか、自家製でペーストにしたからごめんね、みたいなてへぺろ系愛嬌があり、そんなところも微笑ましい。

そして、カレーもすごく美味しかったのですが、具材の肉がね、これがもうね、特筆ものでした。
だって 食感が もちもち なの。

どういう下処理したらこういう食感になるんだろう、と思う、まるで魔法でもかけたかのようなもちもちとした噛み応えのお肉。
多分腿肉とかそういう普通のだと思うんですけど、もっちりと絡みつくような弾力があり、すごく美味しかった。
正直、こんな肉は初めて食べたかもしれない。


そんなこんなで大変美味しいランチでした。
が、途中でお腹いっぱいになってしまい、バターを抜いてもらってすら フードファイト は免れ得ず…… ナンは1/6 程度のちょっぴり分量ながらお持ち帰り許可をいただいて、本日の子供の夕飯の一部に使いまわしました。
あれ、完食はマジでフードファイト。
でも美味しかったし、お店の女将さんっぽい店員さんが超良い感じの親しみやすい雰囲気で好きなので、また行ってしまいそうな気がしてる。
次はポークかな…… マトンキーマも美味しかったからもう一回食べたいけど……。と、食べに行ったその日の夜に考えてしまう、そういういいお店。
安くて美味くて量も多い。
庶民の味方なカレー屋さんです。

2017年10月8日日曜日

レトルト / MCC世界カレー探訪ジャワ風 アパ社長カレー

三連休の中日。
お休みの日は手抜きして美味しいものを食べたいアレなので、高級感を出してビーフカレーを食べ比べることにしました。
子供と半分ずつなので、あまり辛そうでないものを。
ということで、「MCC世界カレー探訪」シリーズのジャワ風ビーフカレーとアパホテル名物の「アパ社長カレー」です。




アパホテルのカレーは、以前ランチビュッフェで食べた ことがあるんだよね。
大して美味しくなかった気がする、ということでレトルトもあまり期待せずに湯煎にかけましたが…… はてさて、結果はいかに。

というわけで、MCCとアパホテルです。
MCCはオレンジ色に近い色味、アパはどろっと濃い目の真っ黒タイプ。
どちらもお肉が結構どっさり入っています。
肉自体の大きさは小さい、というかなんかどろっとした脂身の多い塊ですが、でも、どっさり入ってるのはいいこと。

香りはMCCが甘酸っぱくフルーティ、アパは…… なんだこれ。墨汁みたいな濁った匂いがする……。
色も真っ黒で墨汁のような匂いって、と思わず原材料を確認しましたが、炭みたいなものは入っていないようです。
パッケージを見る限り「焙煎」みたいな文字もなく、まあ香ばしい匂いと言うよりは「墨汁」って感じなんでアレですが…… 焙煎香というわけでもないようです。
なんだろ??

不穏な気持ちを逸らすべく、先ずはMCCジャワ風カレーから一口。
甘いですなあ。
甘酸っぱいトマトベースのお味です。
お肉がたっぷりと入ってるせいか、脂質がもったりと重たくリッチな舌触り。
甘酸っぱいのはトマトのせいだけではなさそうです。
マンゴーとパインも入ってるんですね。
甘味が強いです。フルーティな甘味が大変強い。

かと言って辛みもなおざりでなく、しっかりとぴりっとした刺激も感じます。
まったりとした甘味、ぽってりとした油脂感、そして適度なほどよい刺激を感じる辛さ。
なかなかバランスが良い、リッチなレトルトカレー、という雰囲気のお味です。
お肉が多く、且つパサつき過ぎないほろっと感があるのもまた良い。
ソース自体はお肉の旨味が薄く本場の風格という感じではありませんが、ちょっとお値段するレトルトカレー、という定番っぽい安心感のあるお味でした。
MCCって本格派のイメージですが、大手メーカーっぽいコスパ重視万人受けの方向性な感じがします。

翻ってアパですが、匂いが気になって若干躊躇しまして、カレーのみで味わうことはせず、珍しく最初からご飯を投入。
たっぷりご飯にちょっとカレーで、ドキドキしながら一匙口へ。
運んだ結果は「苦酸っぱい」。

墨汁っぽい香りのせいかわかりませんが、妙な苦みを感じます。
そして、苦味以上に、妙な酸味を感じました。
不味くはないんだけど…… 変な癖がある、って感じ。

やっぱり、焙煎系の苦さとはちょっと違う気がします。
でも苦味としか言いようがない。それ以上になんか苦味に一体化したような酸味があります。
いえ逆です。酸味に一体化した苦味が混ざってます。
多分酸味がメインですね、これ。
そこにほんのりと苦味、チャツネの甘酸っぱさと玉ねぎの糖分がごちゃっとくっついてる感じ。
なんとなくカオスを感じる味わいです。
深いと言えば深い。まさに、奈落に通じる混沌の深淵。
美味しいのか不味いのか、評価に困る。

お肉はMCCより若干殻感がありますが、文句つけるほどは悪くないです。
ソースには肉味も染み出しており、MCCのレトルトカレーっぽい軽さに比べると、たしかにじっくりと作った感はあるかも。
旨み的なものは勝ってる気はします。

でも、なんか違うんだよなあ。
詰め込み過ぎたごちゃついた味、と言えばいいんでしょうか。
なんかとっちらかった印象。
不味くはないんだけど、という不思議なこの感じ。
もどかしい。

お店で食べた時の感想は「カラメル系の甘苦さ」と評しましたが、カラメルみたいな香ばしい系統の苦さとはちょっと違うと思いました。
あと、酸味が強いのも特徴的と思います。
以前食べたオリジナルカレーとはずいぶん感想が変わってしまいましたが…… 同じものなのか、マジで謎です……。

http://www.mccfoods.co.jp/index.html
https://www.apahotel.com/news/dinner/curry.html


2017年10月5日木曜日

千種区 / モンティマハル(3回目)

前回の感想はこちら
一年半ぶりくらいでしょうか。
フリーペーパーにクーポン載ってたから、思い出して行って来ました。

■ 食べたもの
Aランチ 800円
サラダ、ナン、カレー(キーマカレー辛口)、ドリンク(ホットチャイ)

■感想

注文してすぐに出てきたサラダは、相変わらず良心的な分量でした。
小鉢ながら山盛り。たっぷり盛って下さってます。
キャベツ主体でコーンや胡瓜など彩りも良く、ゴマ系っぽいドレッシングがさらりとかかって良い感じでした。

カレーは今回はキーマをチョイス。
前回とは少し選べるラインナップが変わっていました。
ポークなくなってしまった。
でも、美味しかったサグチキンはメニューに残っていました。
と言いながら、今日はキーマカレーの辛口をチョイス。
相変わらず両手で包むにも少し大きい深鉢にたっぷりとよそってくれる、大盛り仕様で嬉しい限り。
クリームで表面に模様が描かれ、見ためのリッチさも相変わらずです。
こういうとこ好き。
トマトベースのスープ状のカレーで、挽き肉の割合は少な目。
辛口ですが辛過ぎず、トマトの甘みとまるい酸味が口当たり良く、なかなか美味しいです。
お肉が少なめなので重すぎないのも良い。
これだけ分量があると、スープ状で油脂が少ないお腹に軽い感じが、かえってありがたいくらいですね。
熱々で、辛みも旨みも強すぎず、さらさらと嫌味なくいただけます。
美味しい。

そしてナンですよ。
こちらのナンと言えば、バター少な目でさらっとした粉感の、やや薄めともっちり厚目がちょうどよく同居した素朴で美味しいナンなんですよ。
久々の再会。楽しみ。
と 思って いた の に!

出てきたナンは!
バターの海でてらてらと朝日を受けたように輝いていて!
ぎゃあああああああああ!
カロリーの塊ぃぃぃぃぃぃぃ!

思わず血の気が引きました。
恥も外聞もなく、卓上の紙ナプキンをほとんど反射で三枚くらい抜き取りました。
慌てて全力で拭き取りました。
ぐいぐい力を込めて、ナンの表面を拭きまくりました。
三枚全部が、吸い取ったバターでしっとり濡れましたが、まだまだナンには小さな池が残り、表面はむしろてらてらとますます光り輝いております。

…… 絶望したorz

指をバターでてらてらにしながら食べましたが、バターをぎゅぅぎゅぅ拭ったせいで、ふかふかとか意味なくなってた。
なんか表面がべたべたしてて、油分で舌がコーティングされ、ナンの味とかマジわかりませんでした。
せっかく美味しいナンだったのに、いつからこんなバターだらけに(号泣)

食べた感じだと、多分、生地自体のバター量も増えてる気がします。
ちぎった断面の見た感じが、生地が層状になっており、いわゆるデニッシュとかパイとか、油脂の多いパンの感じによく似てました。
ナンの味がわからなかったのは、生地自体も油脂練り込み過ぎて繊細な粉の味がなくなってたせいかもしれません。
ダメだ。
絶望する。

食後に出てきたチャイはクローブの苦味の香る、ミルク濃い目の美味しいチャイでした。
が、ナンの残念さがすべてに勝る。
カレーもチャイも相変わらず美味しかったので相変わらず好きな店ではあるのですが、あの油脂頼みみたいなナンはどうにかならないだろうか。

店員さんに「どうでした?」と聞かれたので、カレーは美味しかったです、と答えまして…… ついでに「ナンの表面のバターがすごく多くてびっくりしました」とマジな真顔で言っておきました。
気持ちが伝わってれば良いんですが…… どうなんだろ。

とは言え、立地はそう良くないだろうと思うのに、いまだ昼時にもたくさんのお客様の入る繁盛店のようで、そこはちょっと嬉しかったです。
サラダもカレーもナンも大盛り、それでいて良心的なお値段で美味しいこちらのお店は、長く続いていただきたいものです。

2017年10月1日日曜日

レトルト / 神田カレーグランプリ第二回優勝【マンダラ】サグチキンカレー中辛

休日のおかずの足りないランチの足しに、先日のサグマトンの余波でサグカレーが食べたかったので、開けました。
ヱスビーの期間限定で発売されていた神田カレーグランプリシリーズのサグチキン。
神保町のmandara(マンダラ)というお店の再現レトルト。らしい。



湯煎で温めたパウチ袋を開けましたら、出てきたカレーソースはわりと緩め。
緑は少々くすんでいましたが、まあまあきれいなほうれん草色かな。
お肉は、パッケージでは大振りお肉の写真が使われていますが、だいぶぐずぐずに崩れていました。
一応視認できる程度には入ってるので、まあ良心的な分量ではありますが。

香りはそれほど強くなく、スパイスな感じもしないです。
レトルトくさくもなく、あまりにおいのない感じ??
と思いながら、一匙口に入れましたら。

お、甘い。
クリームっぽいような、まったりとした甘味が濃く感じられました。
ナッツの甘みかクリームの甘みか判断しづらいですが、そういう、お肉とは別方面の油脂の甘みです。
が、愚息は「結構辛いよね」と言ってました。
確かに、嗅覚では感じなかったスパイスが、味覚の方には結構あるんですよね。
辛いと言えば辛いかも。でも先味の甘みが強いので、甘辛系っぽく感じます。
その振れ幅が、なんというか、作り物っぽいレトルト感をかもしてるというか。

そうなんだよね。美味しいんだけど、ちょっとレトルトっぽいんだよ。
レトルト臭みたいなものは全然ないのに、融合しきらない甘辛さに嘘っぽさがあるというか。
でも、だからって不味いわけじゃなんですが。
レトルトカレーとして食べると、ある種の安定的なレトルト感で、すごく安心感のある感じなんですが。

あ、抱く印象としては、銀座カリーだよ。あれ、あれ。
味の方向性は全然違うけど、イメージとしてはあんな感じ。
美味しいんだけど、レトルトらしいジャンクな風味が消しきれない、でもそこにかえって親近感を覚えるような、あの雰囲気。
スパイスっぽさと絶妙な辛さがヱスビーらしく、美味しいヱスビーのレトルト、っていう味だ。
ヱスビーのカレー、じゃなくて、美味しい「ヱスビーのレトルトカレー」ね。コスト軽減じゃなくて、スパイスのお味を大事にしてる本格方面の、ヱスビーのレトルトカレーね。
自分で言って納得した。

そういう出来だと思いました。
濃厚めでジャンクな甘辛いカレーが好き、という方に薦めたい。
多分、レトルトカレー好き人口分布的にはかなり多勢にあたる部分の方々が対象になると思う。

公式:https://www.sbfoods.co.jp/products/catalog/products_detail.php?GDSCODE=14979